函館空港は、北海道南部の空の玄関口として、多くの観光客や地域利用者を迎える地方空港である。
当時、多くの地方空港では、施設やサービスの差別化が難しくなり、「地域ごとの個性」が十分に可視化されないまま、横並びの状態が生まれていた。空港そのものも、“移動のためのインフラ”として認識されることが多く、地域独自の魅力や存在価値を十分に発信しきれていない状況があった。
一方、地方空港の民営化や観光競争が加速する中、空港には単なる交通機能だけではなく、「地域と人をつなぐブランド体験」が求められ始めていた。
本プロジェクトでは、函館空港を単なる地方空港ではなく、「函館という地域と最初に出会う場所」として再定義し、地域ブランドと接続した新しいブランドコミュニケーションを構築している。
BOELが地域ブランドプロジェクト「函と館」を通じて整理してきた、“函館らしさ”の思想やナラティブとも接続しながら、地域ブランドと空港体験を統合するブランドエクスペリエンス設計を行った。