フィールドリサーチを進める中で、ひとつの構造的な発見があった。函館の文化は、驚くほど一貫して「対」で成り立っている。夜景は「表夜景」と「裏夜景」、修道院は男性の「トラピスト」と女性の「トラピスチヌ」、そして地名の由来すら「ハコ(急な崖)」と「タテ(高い丘)」の対であることがわかった。
この発見を単なる観光情報として扱うのではなく、函館のアイデンティティを定義する事業コンセプトの核に据えたことが、プロジェクト全体の方向性を決定づけた。「対」という軸で函館の固有性を言語化し、それを体験できる場所として函館空港内にコンセプトショップとして実装する。私たちはビジョンの言語化から、ビジュアルアイデンティティ、Web体験設計などのブランドの全体設計を担った。